ワンちゃんのワクチン – 病気を未然に防ぎましょう
病気を未然に防ぎましょう
ワクチンの接種で予防できる病気というのは、感染すると命にかかわるかも知れない恐ろしい病気です。
これらの病気にかかってしまう前に、あらかじめワクチンを接種して、犬や猫の体の中に抵抗力をつけておき(抗体と呼んでいます)、万一感染しても体を守り発症しないように、また、発症しても軽症で済むようにしておくことがワクチンを接種する目的です。
子犬や子猫は、母親からの初乳を介して、母親の持つ免疫を譲り受けます。
これを移行抗体と呼んでいますが、この母親から譲り受ける免疫は、一時的なものでしかありません。
移行抗体が有効な期間はそれぞれの病気によっても異なりますし、徐々に効果はなくなります。
この移行抗体の効力が切れる時期が、病気に対する抵抗力が失われている、子犬や子猫たちにとっても大変危険な時期といえます。
しかし、母親譲りの免疫がまだ少し残っている時期にワクチンの接種をしても、十分な免疫効果を得ることができません。
そのため、より確実に免疫を作るために、初回の接種の後、1回から2回の追加接種を行います。ワクチンの接種によって作られる免疫も一生続くものではありません。
動物病院で獣医師と十分に相談し、継続してワクチン接種を受けるようにしてください。予防できる病気は必ず予防しておきましょう。また、犬の飼い主さんは、狂犬病の予防接種も毎年忘れずに済ませてください。
ワクチンの種類
狂犬病予防注射
日本では狂犬病予防法により、生後90日を過ぎたすべての犬への予防接種が義務付けられています。狂犬病は、犬だけでなく人を含むすべての哺乳類に 感染して、発症するとほぼ100%死亡する病気です。日本での発生は、1957年以降ありませんが、それは世界的には珍しいことで、世界でも狂犬病がみら れないのは、日本、イギリス、オーストラリア、台湾、ハワイなどに限られています。日本に近い中国や韓国も含め、海外ではまだ広い地域で狂犬病が発生して います。近年では、ペットブームの影響で海外からの動物の輸入数が急増しており、日本にも狂犬病がいつ入ってくるかわからない状況になっています。
ちなみにアメリカでは猫にも狂犬病予防接種が義務付けられています。
混合ワクチン
ワクチンの接種は伝染病に対して抵抗力(免疫)をつけるために行う大切なものです。ワクチンを接種しておけば、万一その病気に感染しても発症しないように体を守り、また発症しても軽症で済んだりします。ワクチンで予防できる伝染病はいずれも感染すると命に関わることもある恐ろしい病気です。予防できる病気でワンちゃんが苦しむことがないように定期的にワクチン接種をしてあげてください。
ワクチン接種で予防できる病気
- ジステンバー
- 犬パルボウィルス感染症
- 犬伝染性肝炎
- 犬伝染性喉頭気管炎
- 犬パラインフルエンザ
- レプトスピラ病
- 犬コロナウィルス感染症