ネコちゃんのワクチン – ワクチン接種の方法
ネコちゃんの混合ワクチンの目的
ネコちゃんのワクチン接種は伝染病に対して抵抗力(免疫)をつけるために行う大切なものです。ワクチンで予防できる伝染病はいずれも感染すると命に関わることもある恐ろしい病気です。
ワクチンを接種しておけば、万一その病気に感染しても発症しないように体を守り、また発症しても軽症で済んだりします。予防できる病気でネコちゃんが苦しむことがないように定期的にワクチン接種をしてあげてください。
ネコちゃんのワクチン接種の方法
仔猫は母親からの母乳を介して母親の持つ免疫を譲り受けます。これを移行抗体と呼んでいますが、この母親から譲り受けた免疫は一時的なものでしかなく、生後8週齢くらいで徐々に効果がなくなります。この移行抗体の効力が切れる時期が仔猫にとって大変危険な時期で、この頃に病気にかかりやすくなります。
しかし、母親譲りの免疫がまだ残っている時期にワクチンの接種をしても十分な免疫効果を得ることができません。母親から譲り受けた免疫力がなくなったときに、タイミング良くワクチン接種を行うことができればよいのですが実際には困難なことです。
そのため、より確実に免疫力をつけるために生後8週齢で1回目のワクチン接種を行い、その4週間後にもう一度追加接種を行います。ワクチンの接種によって作られる免疫効果も一生続くものではなく、時間の経過とともに効果が薄れてしまうので継続してワクチンを接種してあげることが大切です。
仔猫のワクチンプログラムが終了後は年1回のワクチンの追加接種が現在推奨されています。
大切なネコちゃんが元気に暮らせるように予防できる病気はしっかりと予防してあげましょう。
【一般的なワクチンプログラム】
- 生後8週齢 ・・・1回目ワクチン接種
- 生後12週齢 ・・・2回目ワクチン接種
- その後は年1回のワクチン接種
室内飼育のネコちゃんもワクチンは必要?
室内飼育でほとんど外に出ないのでワクチンは要らない!と思っている飼い主さんも多いようですが、伝染病の中には空気感染するものもありますので、飼い主さんがウィルスを運んでくることもあります。「絶対に大丈夫」ということは誰にも分かりませんので、ワクチン接種をしておいた方が安心です。
ネコちゃんのワクチン接種後の注意点
ワクチンはもちろん体調が良いときに受けることが大切ですが、ワクチン接種により、接種直後~数時間の間にまれにアレルギー反応(副反応)を起こす場合が認められています。確率的には5千~1万頭に1頭くらいの割合ですが、事前に予測することができません。
そのため、ワクチンのメリットとデメリットを天秤にかけて、ワクチン接種を行うかどうかを判断する必要があります。
しかし、一般的にはワクチンを接種せずに伝染病にかかる確率に比べ、ワクチンの副作用が出る確率のほうがずっと低いので、ワクチン接種はしたほうがよいと思います。
ネコちゃんのワクチン接種に夜アレルギー反応
- 局所(注射部位)の痛み、発赤、腫れ
- 顔が腫れる
- 嘔吐
- 元気がなくなり、ぐったりする
- ショック症状のため舌や粘膜の色が白くなる
- 呼吸困難
ワクチン接種した当日はできるだけ安静にしてあげてください。
重度の副反応は非常にまれですが、もし様子がおかしいと思ったらすぐに動物病院に連絡してください。
また、ワクチン接種後1週間はシャンプーなどストレスを与えることは控えてください。